昨年出版した『基礎ゼミ社会学』を「コミュニティ論」の教科書として使用しました。
コミュニティマネジメント学科は社会学部にあり、卒業すると学士(社会学)が授与されますが、社会学について1学期かけて学ぶ科目がほとんどありません。使い方を工夫すればコミュニティ論の基礎的なことも教えられるかと思い教科書を活用してみました。
自分が編者として関わっているので各章の内容はよく理解しています。第1週から第14週までで、毎週1章ずつ、飛ばすことなく扱い、無事に終えることができました。学生は第2週以降必ず、予習課題として各章の「ワークシート」を埋め、授業開始時に回収されます。
授業では各章の流れに沿って教員が用意した補足資料を用いて解説をしたり、グループワークを行います。最後に10分ほどの長い時間を取ってコメントシートを書いてもらい、翌週の冒頭(課題回収の直後)にコメントシートで寄せられた感想や質問に答えていきます。
各章には「ホームワーク」があるので、期末レポートを「いずれかの章のホームワークを行うこと」としました。ただし、感想文ではなくレポートにすること、参考文献を2件以上用いることを条件としました。第13回授業で回収し、第15回授業で全レポートに採点結果とコメントを返すという手順です。
授業は丁寧にすすめ、レポートの書き方(特に引用のルール)についても時間を割いて教えました。それでも受講生の4分の1にあたる12名もの学生が、レポートの書き方を誤ったり、インターネット上からコピー&ペーストのつぎはぎを提出してきて「0点」とせざるを得ず、たいへん残念に思いました。
次年度(2018年度)からはコミュニティ論を担当しないので教科書を活用する授業がありませんが、なかなか使い勝手が良く、担当教員の工夫次第で柔軟に使えそうなので今後も機会をみつけて活用していきます。