福祉フォーラム共生塾(栗東市共催)

龍谷大学福祉フォーラムで年1回開催される共生塾がありました。数年ぶりに私が企画の中心的な担当者になりました。「福祉フォーラム」なので福祉分野の内容が多いのですが、私も副会長として運営委員会に入っているので まちづくり分野の内容もたまに提案することにしています。

会長(山田容先生)と雑談をしているときに、厚生労働省の「我が事・丸ごと」地域共生社会という構想を教えていただきました。「他人事・専門分野ごと」という福祉状況を超えるために地域資源を活用していこうという主旨だと私は理解しています。

ここで活用しようとしている地域資源、確かに日本は多くのボランティアのお陰でかなり豊かなものがあります。私が公的民間ボランティアと呼んでいる、保護司や民生委員・児童委員といった制度の歴史と参画人口の多さはいずれも他国と比較しても優れたものであろうと思われます(制度比較の研究もしたいものですね)。

ただ、それらの公的民間ボランティアが高齢化と欠員の問題を大きくしていることも事実です。「地域社会が生活の基盤でありその維持には成員自身のボランタリーな参加が不可欠である」というような理解(これは公共益を希求する「市民」とはまた異なる、私益の延長線にある共益を求める人の像か。)自体が共有されづらい時代において、無前提に「善きもの」として提示される地域共生社会構想には疑義をもちます。


今回の福祉フォーラム共生塾では、政府・政策批判ではなく、今、地域社会を支えるボランタリーな人たちはどのような取り組みをしているのか、どのような課題を抱えているのかという素朴な視点で企画しました。

http://rec.seta.ryukoku.ac.jp/welfare/project/kyousei/20180113.html

その際、昨年7月に包括連携協定を結んだ栗東市との連携事業として、栗東市に会場や人選、告知等の面で多大なる協力をいただきました。

私は総合司会と、事例報告後の質疑応答でのコーディネータおよび「まとめ」を担当しました。

最初に、同じく福祉フォーラム副会長を務める岡野英一先生(現代福祉学科教授)に、地域共生社会構想の概要と、栗東市の福祉状況について基調講演をいただきました。

次に事例報告を3件。更生保護三者協働を実践している栗東市BBS会、「かたつむプロジェクト」と協力して高齢者訪問をしている民生委員・児童委員、そして栗東市が全国初の「100歳大学」の立ち上げにかかわり1期生でもあった方。

それぞれ、取り組みは奇抜なものではなく地道・着実で、「こうした人たちがいるから、社会は、少しでもよいものになるのだな」と感じさせてくれるものでした。


事例報告者には2名の学生も含まれていました。いずれもゼミ生ではありませんが、活動のきっかけとなる実習の担当教員としては、二人の報告にとても励まされました。

単なる事例報告ではなく、自分たちの活動がどのように位置付けられるのか一歩引いた大学生らしい冷静なプレゼンと、質疑応答のときに見せた活動への熱意や真摯さのバランスに感心します。

会の2,3日前には事前申込者が25名程度と聞いており心配していましたが、当日は80名近くが会場にお越しくださり、机や椅子をどんどん足して対応することになりました。おそらく、来場者の多くが登壇者同様に地道な地域での活動を続けている方たちです(「活動」などとも思っていないでしょう)。

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