所属する龍谷大学社会学部コミュニティマネジメント学科で、いわゆる「ゼミ」にあたるのは「参画ゼミナール」という科目です。3年生の前期から4学期2年間にわたり所属します。

僕の母校とは違い途中で替えることも複数に所属することもできません。また、人数も均等割なので、必ずしも自分の入りたいゼミには入ることができません。ゼミは「笠井ゼミ」のように教員の姓で呼ばれます。

僕としては、人数にバラツキがあってもいいし、ゼミは教員名ではなく研究テーマで呼んだ方がいいと思っていますが、学生も教員の研究業績や専門ではほぼ選んでいないので、そうもいかないのかもしれません。


赴任したときのゼミ生を1期生とし、その後「笠井ゼミ○期生」とカウントしてきました。今年はゼミ4期生12名が卒業しました。

4期生とは海士町(島根県)や能美市(石川県)など、一緒にいろいろなところへ行きました。めずらしく性別による差が感じられる期でもあり、明るく器用にこなす女性陣と、悩み藻掻きながら進む男性陣といった印象でした。

卒業研究(論文)にも個人差は大きく、院進学も視野に入れていた学生や、学会発表を行った学生、3年生のときにほぼ書き上げた学生もいましたが、他方で、個人面談にほとんど来ない学生、ゼミを無断欠席する学生、課題レポートを出さない学生、期日を勝手に変更する学生と、日々悩みながらの指導でした。

本当は専門に近い分野、生活史研究、参加型行政論などの卒業論文に取り組むゼミにしたいのですが、なかなか学生の興味関心はそちらには向きません(上に書いたように、均等割なので、僕のゼミを希望していない学生も入っています)。

ゼミがただ「いい仲間」「いい思い出」だけで終わってしまうのは、最高学府としては残念で、できればもっと真剣に研究や論文に向き合って欲しいと最後まで望みましたが、そこはまだまだ僕の力不足です。

とはいえ、学びの効果が現れるのは何年も経った後かもしれません。卒業した後、彼らがどうなっていくか楽しみです。これからは教員と学生の関係ではないので、付き合いはあくまで一人の大人としてです。

既にいわゆる「社会人」になっているゼミの3期生が4人も後輩たちの卒業を祝いに来てくれ、2名しかいない5期生は二人ともがやはり祝いに来てくれ、3代での記念撮影になりました。卒業した後、ゼミのことを大事に思ってくれるのはやはり嬉しいです。

3期生からは労いの花束、4期生からは研究室で研究の合間に昼寝できるようにとタオルケットをもらいました。ありがとう。

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