実行委員長を務めた日本生活学会第48回研究発表大会が6月12日-13日に開催されました。

第47回研究発表大会は残念ながらコロナ禍で中止となりましたが、実行委員長であった真鍋陸太郎理事(東京大学)らのご尽力で発表予定者を中心としたオンラインでの生活学カフェが開催され、その経験が本大会の全面オンライン開催への貴重な経験となりました。

また、黒石いずみ理事(青山学院大学)の強力なリーダーシップによって組織されたCOVID-19特別研究委員会によるインテンシブな議論と、それに基づく研究発表大会への新たなタイプのエントリー公募が加わったのは本大会の大きな特徴です。この過程で、理事だけではなく数十人規模の学会員が議論をする場が立ち現れたことは本学会史上、重要なできごとでしょう。

こうした大きな流れに繋がる契機となった、饗庭伸理事(東京都立大学)ら情報委員会によるインタビュー企画「withコロナ、postコロナの生活学」も忘れてはなりません。同委員会が続けている「生活学の100人」で蓄積したオンラインインタビューのノウハウを最大限活かした時宜にかなった企画でした。

もちろん、コロナ禍が私たちの生活に大きく関わっており無視できない状況であることは言を俟ちません。しかし本大会では当初から、必ずしもコロナ禍に直接関係が無い従来通りの自由テーマによる発表も本学会における貴重な研究であることを強調してきました。また、オンライン開催だからといって新しい場の形を求めるのではなく、あくまで従来の大会を踏襲するという方針を理事会で再三申し上げてきました。

しかし、実際にはオンラインでありながら従来の大会の方法や雰囲気を踏襲することの方が難しかったかもしれません。オンラインに特化した方法を模索し、新しいツールやテクノロジーを活用した方法を提案する方が魅力的だったのかもしれません。とはいえ、私たち実行委員会は当日のあらゆる場で、まさに「いつも通り」の学会の雰囲気に出会えた感覚を持ちました。参加した皆様にもそうした感覚を味わっていただけていれば嬉しいです。


本大会では、ありがたいことに67件・96名の発表があり40名以上の新規入会者を得ました。新規入会者には学生会員が多く、生まれて初めての学会発表で勝手が分からない人も少なくなかったようです。

運営に際しては実行委員の大橋香奈さん、清水健太さんにたいへんお世話になりました。また、当日のオンライン開催にあたっては当研究室のゼミ生たちが大いに活躍しました。

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