ゼミ生投稿 Students’ Posts

こんにちは、5期生のごうきです。

笠井ゼミは5月28日(水)に東京経済大学の国分寺キャンパスにて、大橋ゼミとインターゼミを行いました。

当日は13時に国分寺キャンパスに集合し、1時間ほどお互いの自己紹介や研究テーマ、日頃のゼミの様子などの情報を交換し合ったあと、インタビュー調査のワークショップを行いました。

大橋先生のご専門は、移動の社会学/移動の生活学/ビジュアル・エスノグラフィーといった分野で、ゼミでは特にビジュアル・エスノグラフィーをメインに研究を行っているそうです。

ビジュアル・エスノグラフーは、海外では盛んに研究がされているそうですが、日本ではまだまだ発展の余地があり、大橋先生自身、文献もほとんど外国語で書かれたものを読んでいると仰っていました。多くの人には馴染みのない分野だと思うので、以下に大橋先生のゼミのHPからビジュアル・エスノグラフィーの説明を引用します。

大橋ゼミで学ぶビジュアル・エスノグラフィーは、写真や動画、スケッチなどを使って、フィールドワーク(観察やインタビュー)を行ない、人びとの生活文化を理解し、その成果をプレゼンテーションするアプローチです。主に人類学や社会学の分野で使われ発展してきた調査研究の方法です。学術的な研究のみならず、企業などが顧客を理解するための方法としても使われています。例えば、新商品やサービスを企画する際に、ビジュアル・エスノグラフィーの方法を用いることで、顧客のニーズや悩みや習慣を深く理解することができ、新しいアイディアの創出・提案につなげられる可能性があります。https://www.tku.ac.jp/department/seminar/region/kana-ohashi.html

ヴィジュアル・エスノグラフィーは笠井ゼミのメンバーも普段あまり触れる機会がない分野で、大変興味を唆られた様子でした。また、卒論(正確には卒業制作?)の形式が論文という枠に囚われず、より自由な形式の表現が許されているということを聞き、驚きの声が上がっていました。

活字文化がいかに我々の認識を形成してきたかという問題は社会学の重要なテーマであり、生のリアリティが決して言葉に還元し尽くせるものでない以上、ビジュアル・エスノグラフィーという技法の可能性は大変重要なものであるように思われます。

そういえば私は別の授業で、アンドリュー・アボットという社会学者の文献を読んでいるのですが、そこで彼は”Lyrical sociology”なんてものを提唱しています。これは簡単にいってしまえば、観察対象から距離をとって客観的に記述しようとするのをやめ、より没入して社会学者自身の感受性に従って記述するべきだ、ということです。そうすると、例えば芸術の領域とどう線引きするのかという問題が生じるかと思いますが、「来るべき社会学」は、芸術やその他諸分野とさらに融解したものとなっているのかもしれません。

さて、当日行ったインタビュー調査は大橋ゼミの方で準備してくださったもので、キャンパス内にいる学生ないし一般人に声をかけて鞄の中身を見せてもらい(!)、そこからその人の人生を想像してみるというものでした。

私自身は、出会って1時間程度しか経過していないペア(≒初対面)とインタビューに赴き、キャンパス内にいる人間(全くの初対面)に鞄の中身を見せてもらってこいというのでビビり散らかしていたのですが、なんとか渡り廊下のベンチのようなところで空きコマを消化していた2人組に、インタビューすることができました。

インタビュイーの持ち物を見せていただくと、かなりのミニマリストなようで、鞄の中身は必要最小限、という感じでした。驚いたのは彼女がパソコンも携帯していなかったことです。とはいえ財布や筆箱といった個別のアイテムに注目していくと、こだわりや好きなアイドルなどが見えてきました。(私は最初、これは参った、ギターでも背負ってる人に声をかけていれば話が広がりやすかったのに、とか考えてしまいましたが、単にインタビューが下手だったと反省しています。)最終的には「普通の大学生」の解像度を上げたような感じに話を持って行き、発表を乗り切りました。

他の班では学内の図書館に勉強に来ていた高校生やたまたま見かけた東京経済大学の後輩にインタビューをしていて、面白い発表を聞くことができました。3時過ぎには全体のプログラムが終わったため、2時間ほどの短めのインターゼミでしたが、大変濃い体験ができたと感じます。

大橋先生、そして大橋ゼミの皆様、ありがとうございました!

横山さんへのインタビューの様子

みなさん、こんにちは。ゼミ生のゆうたろうです。
今回は、前回のブログでご紹介した、インキュベーションセンターについて研究しているゼミ生に記事を書いてもらいました。それでは以下、ゼミ生のかりなさんからの報告です。


こんにちは。5期生のかりなです。

前回のブログで紹介していただいた、インキュベーションセンターについての個人研究について、詳しく紹介したいと思います。

スタートアップ企業への支援や、東京都にあるインキュベーションセンター「Tokyo Innovation Base」への訪問をきっかけに、日本のインキュベーションに興味をもち、研究テーマを「日本国内におけるインキュベーションセンターと地域社会のつながりから見出すその意義」と定めました。

一方で、この題材を深掘るにあたっては、インキュベーションセンターにおいて起業家を支援する存在である「インキュベーションマネージャー」へのインタビューなど質的調査を行う方法や、日本国内のインキュベーションセンターの特色などを網羅的に調べる量的調査など多様なアプローチ方法があります。

そこで、まずは経験者の声を聞きたい、との思いから、熊本県でインキュベーションマネージャーやインキュベーションセンターの立ち上げ経験があり、現在は起業家や経営者へ向けた経営塾を開講している、横山耕二さんにインタビューを申し込み、お話を伺いました。

インキュベーションマネージャとしての人となりや、地域社会との連携事例など、さまざまな質問をさせていただいたのですが、事前にお送りした質問リストを元にスライドまで作ってきてくださり、非常に勉強になる充実した時間となりました。

「地域社会とインキュベーションの繋がり」という視点では、横山さんは「緩やかな連携」が大切だと指摘しており、起業家間の事業を通じた連携や、起業家と地元企業や銀行との連携、それを通じた地域活性化など、様々な弁図が重なり合い緩やかに力を共有し合う繋がりこそが、効果的なインキュベーションに繋がると理解できました。

ゼミにて個人研究の進捗発表をした際には、早速インタビュー調査での実践を褒めていただいた一方で、この自分の興味をこれからどう社会学、地域社会論の理論とつなげて深掘りして行くのかを定めることが課題だとアドバイスをいただきました。個人研究発表の際には、いつも同期からも身になる具体的なアドバイスをもらうことができて、ありがたいです。

他のゼミ生からのアイディアをたくさん吸収して、引き続き研究を進めていきたいです。

こんにちは。4期生のゆうたろうです。


5月14日(水)は、春学期の第5回のゼミ活動でした。
人間怠惰なもので、第6回のゼミの活動がもうすぐそこに迫っている深夜に、パソコンをカタカタと第5回のゼミに関して記事を書いています。どうかこんな怠惰な私をお許しください。

さて、第5回のゼミ活動は通常どおり、サブゼミ活動→個人研究発表→輪読と進んでいきました。
今年のゼミ活動の特徴は、ゼミの人数が少なくなったこともあり、個人研究発表の時間が1人あたり30分×2回ほど、この春学期の期間中に与えられているところでしょうか。フロアからも、質問やアドバイスが飛び交い、発表者にとっても、聞き手にとっても、お互いに研究について考える良い時間になっています。

今週の個人研究発表は、インキュベーションセンターについて研究を進めているゼミ生による発表でした。インキュベーションセンターとは、スタートアップ企業や個人の起業家の事業の拡大などを後押ししていく支援拠点のことです。今度のブログでは、ぜひそのゼミ生にインタビューの様子や研究について、記事を書いてほしいなと思っているので、詳しくはそちらをお楽しみにしていただければと思います。余談ですが、個人的には社会学的にどんな研究になっていくのか、とても楽しみに感じました。

*昨年11月の遠野での様子です。左から、笠井先生、イェンスくん、小田さん。

輪読についても何か書こうかと思っていたのですが、それは今後のブログに譲るとして、ここで一つ宣伝です。実は自分は去年の11月に、柳田國男の遠野物語で有名な岩手県遠野市に、笠井先生、そしてノルウェーからの留学生のイェンスくんと行ってきました。その際に同行してくださった、柳田そして遠野物語研究者である小田富英さんのお手伝いに、第5回のゼミ活動の直前に行ってきたのですが、小田さんが理事を務められている日本地名研究所から情報誌「地名と風土」の第17号が出ています。小田さん、そして笠井先生も寄稿されているので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。また合わせて、小田さんのHPのリンクも貼っておきます。

「地名と風土 17」日本地名研究所.https://chimei.people.co.jp/publication/

小田さんHP:https://oda.people.co.jp

最後になりますが、先週は笠井先生のお誕生日でした。5期生は、みんなでお誕生日おめでとう動画を撮影し、お祝いしました。また、今年の春卒業した4期生と笠井先生のグループラインでは、先生へのお誕生日おめでとうのメッセージが飛び交っており、ゼミ生の先生への愛の強さを感じさせられるほっこりモーメントでした。


笠井先生、改めてお誕生日おめでとうございます。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。

こんにちは。笠井ゼミ5期生のごうきです。

笠井先生の留学のご都合により新ゼミ生を迎えずにスタートした今学期ですが、ワーホリに行っていた2人の復帰に加えてゼミ外との積極的な交流を予定しており、これまでに増して活気のあるゼミにしていきたいと思っています。

さて、4月30日の第3回のゼミでは、笠井先生が指導教員として担当されている通信課程の方と研究報告会を行いました。普段キャンパスで関わりを持つのは、現役にせよ浪人にせよ高校から社会を経由せずに大学に進学してきた学生がほとんどなので、働きながら大学に通われている通信課程の方との交流は大変勉強になりました。

通信生の方々の研究は各自の生活と密接な関わりがあるテーマを扱っており、その分当事者としての問題意識が強かったように思います。そして、それを個人や個別の組織の閉じた問題として扱うのではなく、社会一般に対して問題を提起していくところに、社会学の意義を感じました。それに比べると私の研究は浮足だったモラトリアム人間の駄々に思えないこともないのですが、そんな研究にも関心を示してくださったのが救いです( ; ; )

また、通信課程の場合、指導教員の指導を受けられるのが一学期に一回という規定があるため、毎回の研究報告がとても貴重な機会であるということでした。(笠井先生の場合は一度に限らず指導を受け付けているそうです。)発表用スライドが100枚を超えているという方もいらっしゃいました。時間が限られていたため発表で伺ったのはその内のごく一部だったと思いますが、それでも大変情報量が多く、入念な準備が感じ取られました。

小中高大と進んで就職と同時にお勉強も卒業、では勿体無いなーなどとふと思うことがある身としては、社会に出てから何らかの問題関心を持ち、大学でそれを追求するって素晴らしいことだなと素朴に感じました。とはいえ大学に通うことが様々な条件を要求する以上、そのようなことを気軽に発言するのもナイーブかとは思うのですが。

また、30日はゴールデンウィーク真っ只中だったので3月に卒業した4期生に声をかけたところ、直前の連絡だったのですが5人も集まってくださり、夜ご飯に行きました。3限から遊びにきてくれた先輩が熱心に質問するところを見て慣れ親しんだゼミの光景を思い出していたのですが、仕事終わりに駆けつけてくれた先輩の姿は4期生がもう学生ではなく社会人であることを無理やり認識させてくるので、変な感覚に陥りました。僕は残り1年になってしまった大学生活、1年の大半が休日であるこの大学生活(数えてみたところ年間休日は少なく見積もっても220日)を絶対に手放したくないのですが、ゴールデンウィークに11連休を取得した先輩の話を聞いて少し元気が出ました。ひとまずは進路を決めてしまって「真の自由」を手に入れたいところです。

それでは、また次回の更新を楽しみにお待ちください。

こんにちは。4期生のゆうたろうです。まずはゼミ生を代表して、昨年度当ゼミに関わってくださった方々に感謝申し上げるとともに、今年度も当ゼミをどうぞよろしくお願いいたします。

そして、ついについに今学期もゼミが始まりました。自分は1年間イタリアに留学に行っていたため、今年は5期生の中に一人混じってのゼミ活動になります。同期(4期生)がいなくなってしまった悲しさもありつつ、5期生たちとももっともっと仲を深めていきたいなと思う所存です。

さて、今学期からのゼミ活動ですが、教員の在外研究に伴い、少しスタイルを変えて活動をスタートしました。
ゼミ生は教室に集合し、教員とZoomでリアルタイムで繋ぐかたちで進めていきます。

4月9日(水)の第一回のゼミでは、今学期の日程やサブゼミ、輪読文献、ゲストスピーカー、まちあるき、インゼミなどなど、たくさんのことを話し合いながら今学期の方針を決めていきました。

また、ゼミ生と教員それぞれから春休み期間中の報告があり、とても楽しく聞かせてもらいました。農村にフィールドワークに出かけたりと精力的に活動するゼミ生もいて頼もしい限りです。

4月16日(水)の第二回のゼミでは、ゼミ運営の詳細を詰めつつ、ゼミ生の2人からフィールドワークの報告がありました。農村でのフィールドワーク、そしてオーストラリアのホームレスの方へのインタビューという二本立てでしたが、調査方法に関する議論から調査の論点に関する議論まで、フィールドワークからもう一歩深められる時間となり、報告者にとっても報告を受ける側にとっても有意義な時間になったのではないかと思います。

さらに、残りの時間では教員から、自身の問題意識やこれまでの研究内容などに関してご報告いただきました。改めてその報告を聞き、自分が2年前の入ゼミの際に持った感覚よりも、よりすんなりと頭に入ってくる感覚があったので、少しは2年間で成長できたのかなと思いたいです。(まだまだ勉強不足ですが!)

それでは、今回はこのくらいにしておこうと思います。
またサブゼミや各種活動などブログを更新していく予定なので、温かく見守ってくださると幸いです。
改めて今学期もよろしくお願いいたします。

1月13-14日に、住経験サブゼミのゼミ生4名で、1泊2日で滋賀県栗東市を訪問しました。

今回は、官公庁が実施する「第2のふるさとづくりプロジェクト」の採択を受けた栗東市観光協会による事業の一環で、くらすむ滋賀さんが行われている「住まいの記憶史調査」事業を、観光振興のための体験コンテンツにできるかという実証実験という形で参加させていただきました。

1日目は栗東市観光協会・くらすむ滋賀の方々と金勝(こんぜ)のまちあるきを行い、地域の歴史を学びました。雪がちらつく中での散策となりましたが、金勝寺(こんしょうじ)などの訪問を通して文化財を見たり土地の歴史を聞いたりすることができ、とても楽しい時間を過ごしました。

その後、学生の住経験インタビューの発表をさせていただきました。専門的な視点から様々なご助言をいただき、学生一同、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。「ご指摘を頂いたところを修正してもう1回発表したい」という声も聞かれ、より良いフォーマットを作り出せそうな経験になりました。

2日目は1日目とは打って変わって、快晴の中での活動になりました。午前中は走井(はしり)のお寺で住まいの記憶史調査を行いました。学生主導の記憶史調査ということで緊張も見られましたが、徐々に緊張も解け、終始楽しく会話をさせていただきました。語りの中で地域の人々や檀家さんとのかかわりが多く見受けられ、お寺ならではの住まいの記憶史をお伺いすることができました。自分たちが経験したこともないようなお話をたくさん聞くことができ、終始聞き手全員が興味津々といった様子でした。

そしてその後は左義長に参加させていただきました。ここでは他の地域の方々や、立命館大学の学生さんも一緒に活動を行いました。地域の方々と協力して竹を組み立て、正月飾りや門松を中に入れていき、藁や薪を燃料として焚き上げました。そして燃やした後の残り火でお餅を焼いて食べました。左義長を通してたくさんの方と交流することができ、帰るのが非常に名残惜しかったです。

今回の体験は初めてのことも多く、充実していてあっという間に時間が過ぎていきました。この場をお借りして、協力していただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

本日、みなと子育て応援プラザPokkeさんにて「冬のお楽しみ会」を実施しました。

冬のお楽しみ会では、①絵本をもとに自分たちで作成した「パネルシアター」の上映、②クリスマスにまつわる曲の披露、③手作りのサンタメダルのプレゼント、の3つを企画として行いました。

パネルシアターは早い段階から準備を始め、パネルの作成はサブゼミの時間を活用し行いました。冬のお楽しみ会は子どもサブゼミが中心的に行ったイベントでしたが、他のサブゼミのメンバーも積極的に準備に協力をしてくれました。

実際のイベントに先立ってのリハーサルでは、パネルを出すときにすべき工夫や子どもたちのワクワク感を刺激するためのフレーズなどについてのアドバイスをPokkeの職員さんからいただき、専門的な知見に触れ感動をしている学生もいました。

しかし実際のイベントでは、慣れない子どもの前で緊張してしまったり、事前の計画通りに進まなかったりなどの苦労も同時に経験しました。

イベントの開催を通じて、当日の運営、準備、そして情報の共有についてなどについて、様々な勉強をする経験となりました。自分たちの視点からだけでなく、「子どもたちはどう感じるか」や「参加してくれた親御さんはどう感じるか」などを想像する訓練ともなりました。

思い通りにいくこと、そしていかないことも含めて自分たちの活動を通して体感する、非常に有意義な活動となりました。

本日は通常のゼミの後、ゼミ生主催のクリスマス会が開催されました。2名のゼミ生が企画から運営までを担当してくれました。

はじめに、子どもサブゼミが練習してきたパネルシアターをゼミ生に披露しました。パネルシアターとは布でできた登場人物をボードに張りながら絵本などのお話をするもので、立体的に話が進むため子どもたちが話に入り込めるのが魅力です。後日子育て応援プラザPokkeさんにて披露する予定だったものを、リハーサルとしてゼミ生に披露するかたちとなりました。サンタのコスプレ衣装を身に着けゼミ生が、本番さながらでパネルシアターを披露しました。聴衆のゼミ生たちも拍手や合いの手で盛り上げ、あたたかい空気が流れました。

その後にはレクリエーションとしてゼミ生にまつわるクイズ大会や、ジェスチャーゲームを行いました。ゼミ生同士の相互理解が試される企画でしたが、チームで協力して正解を導くことが出来ました。難問もありましたが、ゼミ生の新たな一面を知るよい機会になりました。

最後にはプレゼント交換が行われ、各々が持ち寄ったプレゼントを渡しました。中には氷下魚(こまい)を持ってくるゼミ生もおり、ユニークなプレゼントも多くありました。

クリスマス会にはゼミ見学に来ていた高校生の方も一緒に参加して下さりました。終始和やかな雰囲気で、温かな会となりました。

みなさん、初めまして!笠井ゼミ展覧会企画班です!

読者のみなさんは「展覧会!?」と思われたかもしれません。

この春から、笠井ゼミのサブゼミの1つとして、慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)で、社会学をテーマにゼミで展覧会を作ろうと活動してきました。

実は今年度の開催が決まっておりまして……。

「社会学と歩こう」展(12月11日(月)~12月23日(土))を開催させていただく運びとなりました!

この展覧会は実験企画「KeMCo Staircase Lab.」の第一弾という位置づけで、KeMCoさんとしても初めての試みとなります。

本展では、場所や記憶に関する社会学の理論を紹介しようと考えています。私たち学生にとって身近な三田キャンパスも舞台の1つです。

ところで、旧ノグチ・ルームはご存じでしょうか?

こちらの部屋は学生が交流をする場所として設計されたものの、実際には学生が簡単に使える場所ではありませんでした。その後、校舎の建設に伴い移設がされいまの場所に来ました。

(旧ノグチ・ルームの写真はSNSへの投稿が禁止されているため掲載できません!ごめんなさい!)

この旧ノグチ・ルームには、どのような想い出が残っているのだろうか。また、学生が集うために理想的な場所はどんな場所なのだろうか。そして、いまも昔も学生はどんなところで集まり、親睦を深めていたのだろうか。

いま挙げた疑問を明らかにするために、先日行われた建築プロムナードに伴う一般公開で旧ノグチ・ルームを訪れたお客様にインタビュー調査を実施しました。

本展の展示では、インタビュー調査から得られた語りを紹介したり、移設前の旧ノグチ・ルームと移設後の様子を写真から比較しようと考えています。

さて、前置きが長くなりましたが、今回は展覧会準備に向けての資料調査の風景をお届けしたいと思います。

移設前の旧ノグチ・ルームの写真を収蔵しておられる慶應義塾大学アート・センターのアーカイヴを訪問してきました。

アート・センターの新倉慎右先生と森山緑先生にアーカイヴや資料についてご紹介いただきました。

ノグチ・ルーム・コレクションの写真を閲覧している様子です。

移設前の旧ノグチ・ルームと移設後の旧ノグチ・ルームの写真を比較しています。

膨大な写真のなかからいくつかの写真を借用する予定です。

どのような写真を選んだかは、ぜひ展示をご覧になって確かめてみてください!

新倉先生 森山先生 アート・センターのみなさま 本当にありがとうございました。

展覧会情報です。

公式ホームページもできました。

公式Instagramも頻繁に更新しています!ぜひフォローしていただけるとありがたいです!

_______________________________________

【展覧会名】「社会学と歩こう」

【会期】2023年12月11(月)~2023年12月23日(土)

*16日(土)、17日(日)は休館

【開場時間】11:00~18:00

【入館料】無料

【アクセス】慶應義塾ミュージアム・コモンズ

(〒108-8345 東京都港区三田2-15-45)

【公式ホームページ】https://sites.google.com/keio.jp/kasaiseminar-exhibition

【公式Instagram】https://www.instagram.com/kasaiseminar_exhibition/

_______________________________________

 本日は、ゼミの活動としてまちあるきを行いました。横浜市の山手・元町エリアから出発し、関内・馬車道の辺りまで4時間ほどかけて歩きました。2グループに分かれてまちあるきを行ったのですが、このブログでは私のグループの行程に沿って本日のまちあるきを振り返っていこうと思います…!

 まず、JR石川町駅に集合し、「外交官の家」を目指して急な坂道を登っていきました。坂の途中には、洋館と呼べるような立派な家がいくつかありました。その家々を見て、外国人居留地として拓かれた山手の歴史を感じることができました。

 そして、坂道に苦戦しながらも外交官の家に辿り着きました。

 山手イタリア庭園にある、この「外交官の家」は、東京渋谷にあった明治政府の外交官・内田定槌氏の邸宅を、横浜市が移築・復元したものだそうです。庭には、十分に手入れされた大きな花壇が並んでいました。また、室内には明治期当時の暮らしを思わせるような家具や調度類が置かれていました。どの部屋もどの展示物も綺麗に手入れされていて、誰がこんなに整った状態を維持しているのだろう、という疑問を抱えたまま外交官の家を後にしました。

 次の目的地は、山手234番館。道中、ブラフ積擁壁(写真に映っている、四角い石がレンガのように積み上げられた壁)を見つけ、その特徴や歴史についてゼミ生に説明してもらいました。

 さらに歩を進め、坂をのんびり下っていると、近くに住んでいらっしゃる方に声を掛けていただきました。その方は山手・元町エリアに十数年住んでいるそうで、地域の歴史に精通しておられました。そして私たちは、彼にカトリック山手教会を見学することをおすすめしてもらい、予定を変更してその教会に向かいました。 教会の中も彼に案内していただきました。

 

教会を出た後は、港の見える丘公園を経由して横浜開港資料館へ行きました。もう足が疲れて、開港資料館に早く着きたい一心で歩きました。

 ここで私が今日気づいたのは、フィールドワークを成功させるには十分な体力が必要だということです。当たり前のことかもしれませんが、「もっと体力をつけないと…」とこれほど強く思ったのは初めてでした…。

 さて、へとへとの私はやっとのことで横浜開港資料館に到着しました。展示室には魅力的な展示が並んでいて、展示を見ていると足腰の疲れを一時的に忘れることができました。

  高校までの歴史では、ペリーの来航も横浜の開港も、日本全体の歴史としての目線でしか学んだことがありませんでした。しかし、この資料館では地域の目線で歴史が説明されていて、当時の人々により行われた試行錯誤の数々はとても興味深かったです。2階では、関東大震災における横浜市民の被災体験に関する特別展示が行われていました。

 本ゼミには、震災展示をテーマに卒論を執筆しようとしている4年生がいるのですが、私はまだ震災展示を見たことがなくイメージが湧いていなかったため、非常に勉強になりました。先に述べたゼミ生が研究対象としている東京都復興記念館にも今度行ってみようと思いました。

 閉館時間のぎりぎりまで展示を見て、今回のまちあるきは幕を閉じました。

 今までゼミで行われていたまちあるきはある一人の先輩が中心となって計画を立てくれていました。今回は、同期のゼミ生4人が初めて計画してくれたまちあるき企画でした。山手・元町エリアから関内・馬車道にかけては、観光地としてほとんどのゼミ生が何度も来たことがある場所だったため、観光客としての目線を捨て、フィールドワーカーとして歩くことの難しさを感じる場面が多々ありました。ですが、計画してくれた同期が解説を加えてくれたり、思わぬ人との出会いがあったりして、新しい学びをたくさん得ることができたように思います。